中華街その22006/05/01

この色彩感覚。派手!!
やはり違いますね。
ちょっと旅行気分。

信濃旅行記 その12006/05/07

コドモが生まれてから、旅行と言えば
アジアのあったかいトコロかオキナワや八重山、といった
軟弱なリゾートに心奪われてしまっていた。
(あ、子連れフランスも3回あったな)
ボルネオやキャメロンハイランドやヤンバルの
どこが軟弱なのだ、と言われそうではあるが
ここら辺で一発、また昔のようにキャンプでも
してみましょう、とそういった気配が最近になって
何故だかにわかに強くなってきた。
で、この連休、昔足繁く通っていた鹿島槍のふもとで
キャンプしようではないか、ということになった。
今年の吉良家は3月の伊勢〜奈良の旅行もあり、
エキゾチック・ジャパーンなのだった。

ご一緒する友人もやはりひとりっこ連れの3家族
総勢9人で、バラバラに東京を出発して
現地で落ち合うことになっている。
我が家は連休の渋滞を避けるために5月3日午前3時に出発。
例によって吉良君は遠足の前のコドモ状態でろくに
眠れなかったらしい。
天気は上々だ、というのが何より嬉しいニュースだ。
中央道で南アルプスが見える頃には夜が明け
八ヶ岳、そして北アルプス、と壮大な山々が現れる。
アルプスは白い雪をかぶり神々しい。
まるで初めて見るような美しさに心が動かされる。
本当は昔なんにも見てなかったんじゃないの?
いやいや、山は見るたびごとに違った表情なんだ、きっと。

豊科で高速を降りると田植えを待つばかりの
水をたたえた田に山々が映り込んで
それはそれは美しい。
「早春賦」を思わず口ずさむ。

信濃大町への道が新しく出来ていてかなり早くに現地到着。
大町は今が桜の見頃だったが、キャンプ予定の場所まで来ると
桜のつぼみはまだ小さく、雪がたくさん残っている。
時間があるので冷沢という鹿島槍の登山口付近まで行ってみたが、
なんと朝も早よから20台以上のクルマでいっぱいだ。
夏のハイシーズンでもこんなことはなかった。
登山ブーム??さほど難しくない手軽な山だからだろうか。
それにしてもここでこんな数の人に会うことなんて
いまだかつてなかったのでびっくり、
逃げ帰るようにキャンプ予定地へ。

ここは広い河原でよく焚火をしたところだ。
UFOに遭遇した時もある、思い出の河原。
長靴に履き替えてまず第一にしたこと、
ビールを雪で冷やす。大事大事。
早々と焚火を始めて友人の到着を待った。

怪しいおじさんがきたので見ていると友人Sだった。
あちらもサングラスの私を怪しいヤツと思っているらしい。
「ほーいほいほい」と、昔山で仲間とはぐれた時に
かける呼び声を発するととたんに笑顔が返ってきた。

早速テントの設営場所を決める。
初キャンプの我が子はもう嬉しくてたまらない様子だ。
いそいそとペグを打ったり薪を運んできたり。

信濃旅行記その22006/05/08

9時半頃、友人SがT一家を信濃大町の駅まで
迎えに行ったので、その間S夫人と山の方へ山菜採りへ。
いつもはこの頃にたらの芽が採り放題らしいのだが、
一面雪景色、どうもこのあたりは
豪雪でやられてしまったのではないだろうか。
雪から突き出した木もバキバキに折れている。
膝あたりまでまだ雪が残っていて
見渡す限り芽吹いている植物はない。
雪の溶けたところにようやくふきのとうを見つけて
河原に戻る。

お湯をわかしたり料理の準備をしているあいだに
T一家到着。
みんなが揃ったところで乾杯とお昼ごはんだ。
我が家では宅配野菜を届けてもらっているのだが、
よりによって2日夕方にタケノコが届いてしまい
あわてて灰汁抜きして持ってきた。
それを梅肉和えにしたり、ふきのとう味噌炒めにしたり。
メインは川の水でゆがいたおそば。
子供たちは盛大に食べて大人は早速ビールで大宴会に
突入。

空気が乾燥してクリアなせいか、格段に鹿島槍が美しい。
見るたびに「すばらついーっ!!」と声を上げてしまう私。
暖かく、風もない。聴こえるのは鳥の声と川の音だけ。
焚火の煙にまかれて逃げ惑うこともなく快適至極である。
こんなに素晴らしい天候は珍しいと口々にキャンプ日和を
讃え祝い、うま酒を飲み進むのだった。

キャンプ装備のないT一家は残念ながら温泉宿へ。
残ったワレワレは炭火でお肉を焼いたり夕刻から仕込んだ
シチューをいただいたり。ワインが2本空く。
夜になると美しい星空。
コドモはこんなに星を見たのは初めて、と感激していた。
しかしさすがに寒い。
盛大なる焚火を前にバーボンを飲んでもやっぱり寒い。
ナントカ彗星が見えるらしいのだが・・・探せない。
11時前くらいにダウンを着たままシュラフにもぐり込んだ。

信濃旅行記その32006/05/09

夜中から寒くて何度も目が覚めたが無理矢理眠って
6時半くらいにごそごそと起きだす。
鏡を見るとひどいかお。ま、いいか。キャンプだし。

Sの作ってくれたオニオンスープがうまい!
子供たちも起きてきてベーコンエッグの朝ご飯。
ミルクと紅茶、スープに昨日の残りのシチューで朝から満腹。

キャンプ用具を撤収しているうちにT一家到着、
T家のk子ちゃんにまた会えて我がムスコは嬉しそうである。
みんな揃ってこれから美麻村方面へ。
サンアルピナ鹿島槍から木崎湖を抜ける、懐かしいコースを
二台のクルマを連ねて走る。

まず訪れた居谷里(いやり)湿原は
とても素晴らしいところだった。
遊歩道を歩いていてしばらくして、
いきなり我が子がヒメギフチョウ発見。
初めて見る生きヒメギフに吉良君もすっかり興奮!
ぽやぽやした体毛もおっきい目も素敵な色合いの羽も
マンガみたいな触角もかわいい。
単体で見ると斑紋が派手なようだが
一度目を離すと見失うくらい枯れ草に溶ける
見事な保護色だった。
これで一挙に湿原のポイントアップだったが、
鹿島槍の白い峰をバックに現れるザゼンソウ、水芭蕉、
リュウキンカなど湿原の植物は今がまさに盛りで
まことにうつくすいー。

子供たちもよく歩いてくたくたらしいが、時折出現する
謎の生命体(「うなぎ!!」と我が子が叫ぶ声が湿原に響いた)
やとかげやらで突発的に元気になる。
散策のコースのおしまいのほうに「一番水」という
お水がひいてあってみんなで喉を潤した。

さて次は本日の昼食、美麻村のそばや「山品」へ。
めちゃめちゃ混んでたので順番を待つ間、友人Sが
美麻の集落とアルプスが一望できるポイントへ案内してくれた。
「やまふところにいだかれた」という言葉を思い出す。
しばしみんなで撮影をしまくったあと「山品」へもどると
ちょうどワレワレの順番が廻ってくる頃だった。
2枚のもりそばと山菜皿、キノコ皿を冷や酒とともに
(バクラーでガマンの吉良君のまん前で)堪能。
こころなしかあとで来た二枚目のほうが
美味しゅうございました。

さてそこから今夜の宿へ。
吉良家はここで夕食までゴロゴロ。
焚火にいぶされ、外気に触れ続けた体が
あっつい温泉で一挙にほぐれた。
夕食は「宴会場」の不思議な雰囲気で盛り上がり、
部屋に戻ってもまた大量にアルコールを摂取するのであった。

信濃旅行記最終回2006/05/10

翌日、いつもはごはんの前にひと風呂浴びるところだけれど、
朝ご飯の時間まで爆睡。
朝食は各ご家庭のご主人方が健啖ぶりを見せていた。
旅館の朝ご飯がいつもは苦手なムスコもつられておかわり。

T家とS家は電車で帰るので、レンタカーを返す時間まで
また山で過ごそう、とまずは大谷原へ。
キャンプした場所からさらに上流、
昔よく行った河原へまた行ってみよう、と出掛けたのだが
多分昨年の豪雪のせいだろう、木々が無惨に折れていたり
山肌がぞろりとえぐれていたり。
前にあった道も土砂で流されたのか、なくなっている。
豊かだった風景が無惨に破壊されていた。
哀しい気分でクルマに戻る。

気を取り直して爺が岳スキー場近くの河原へ。
ここも湿原になっていて花々がたくさん咲いている。
踏まないように気をつけながら歩く。

我が子はここで川にハマってしまう。
川は小さくてもかなり危険で、浅く見えても
流れが速いと溺れてしまう。
旅の前に「川には絶対入るな」と言っていたのに。
ムスコは浅瀬と思って降りた砂地にずっぽりはまったらしい。
旅行でハイになっているのと、みんなといるので
怒られないと甘く考えているようだったので
きっちりずばっと叱る。
いつもは余分すぎるほど着替えを持ってくるのに
今回何故か忘れたし。
しかし立ち直りの早いムスコ。
お父さんと朽ち木を割って中の虫探しなどしておる。
やれやれ。

街へ降りてお土産など買ってからみんなと別れ、
吉良家はギフチョウに会いに再度居谷里湿原へ。
入り口にいる案内のおにいさんに伺い、ヒメギフの
食草、ウスバサイシンのあるポイントへ行った。
この食草が激減しているためにヒメギフも減っているのだ。
私はどんな葉っぱか知らなかったが、吉良君が
茶色の花を見つけ、間違いない、これだよ、と教えてくれた。
葉裏に産みつけた卵が緑の宝石のようだ、と
先のおにいさんが言っていたのでみんなで黙々と
葉っぱの裏を見て回った。
残念ながら卵は見つからなかったけれど
茶色の不思議な花とかわいいハート型の葉っぱの
ウスバサイシンが見られて大満足。
帰りに案内のおにいさんに「ウスバサイシン見つかりました」
と言うと「大収穫ですねえ!!」と一緒によろこんでくれた。

4時頃に高速に乗り、帰途へ。
途中パーキングでゆっくりごはんを食べたりしながら
帰った。覚悟していたけれどそれほどヒドい渋滞ではなかった。

遠い国、知らない場所に行くのもいいけれど、
若い時に感動した場所へまた時を経て行ってみるのも
いいものなのだなあ。
全てを初めてのこととして新鮮に受けとめている
コドモと、また新たな発見が出来る。
生き直しているような、というと大袈裟だけど
そんな感覚。
美しい景色と美味しいごはんとお酒、
そしておバカな私たちよ永遠に。

またまたキャンプ熱が再燃する予感を
めらめらと心のうちに感じつつ、黄金週間は
こうして幕を閉じたのであった。

ウスバサイシン2006/05/10

ヒメギフチョウの食草です。

ヒメギフチョウ2006/05/10

見つけたらそっとしてあげましょう。

結婚式で母の日2006/05/16

14日は友人の結婚式。
披露宴というものに出るのは久しぶり。
新郎新婦ともに役者さん。終始和やかな雰囲気。
某演出家さんのご挨拶も傑作だった。
新婦のお父様の友人というホテルのレストランの料理長による
素晴らしいお料理とシャンパンぶっ通しのみによって
心地よく幸せを分けていただいた。

この日は母の日でもあった。
写真のブタさんはムスコからのプレゼント。
消しゴムです。