11月の最初の日2007/11/01

「秋になるとね、寂しいの」
当時一人暮らしをしていた友人が言った。
もう20年くらいまえのこと。
秋になるといつもこのコトバを思い出すのだが
それから今までの年月を思ったら
寂しいだけじゃなくて虚しくなった。

私は何をしてきたのだろう?
CDやらに仕事は残っているかもしれないけれど

私はどこにいたのだろう?

ああ。
春は桜を見て無常観に襲われ
秋は枯れ葉を見て寂寥感に襲われるのう。

こんなときに救いになるのが
コドモがいることかもしれない。

未来に続くいのちを生み出した事は
確かだ。

私から生まれたくせに
まったく別なニンゲン。

時々、たくさんの子供を産んで
いつも子育てや家事のなかで暮らす人生だったら
どんなかな、と想像する。
山のような洗濯物を縁側で畳む。
お肉はおっきいパックのを買う。
おにいちゃん、おねえちゃん!!
名前がこんがらがっちゃう。
あったかくて日向みたいな毎日。
私が歩けなかった人生。

でも。

私の人生はもうこれしかないからな。
寂しくなったり楽しくなったりして
年を重ねていくんだね。

もう、11月だ。