andmo’「Unidentified Mystic Aether」2013/11/06

andmo’「Unidentified Mystic Aether」
はじめてandmo'の演奏を聴いたのはいつだったか、
ライヴよりもネットの動画で見たのが先だった。
ほとんど二人は下を向いていて、
お客さんのことなどほとんど見ない、
シャイなのかそういう主義なのかよくわからないけど、
その後、生で見た時も、なんとなく
「これは趣味でやってますから」みたいな雰囲気を
漂わせていたように思う。
実際、菊池誠さんは大学教授だし、
児嶋佐織さんはすでに音楽の仕事をしていたし、
このバンドでガシガシやってこうぜ、的なものはないのかな、
と勝手に思ってしまったのかもしれない。

しかししかし、一昨年あたりからか、
ライヴをどんどこやるようになってから、
あれよあれよという間に
菊池さんのギターの腕もメキメキとあがり、
ステージングも格段に魅せるものになり、
アンサンブルもバッチリ、いつしかお二人は
ミュージシャンに不可欠な「色気」を
ぷるんぷるんにまとっていた。
ミュージシャンたるもの、いくら巧かろうが
色気がないといけませんからね。
そんな、バンドとして上向き(羨ましい)、
何がやりたいのか聴く方にも
明確になってきたタイミングでリリースされたのが
今回のアルバム「Unidentified Mystic Aether」だ。

ステージでは児嶋さんはテルミンとモノトロンとカリンバを、
菊池さんはギターとテルミンを使い、
エフェクターも駆使して二人でできる
最大限の音を聴かせているけれど、
アルバムでは、さらに
「本当はこういうサウンドにしたいわけですよ」というような、
オーバーダビングがかなうレコーディングだからこそ構築できる世界を展開している。
即興的で、実はかなりのテルミンのテクニックがうかがえる
「tsubu tsubu」はほとんどステージの印象のままだけれど、
アイリッシュ的なギターフレーズが印象的な「UMA2」、
Intelligenceなセンスがぴっかり光る映像的な
「Relenza in the Night」など秀逸な曲が並ぶ。

これはもう、完全に趣味の領域ではない。
かなりPOPで「面白い」。
先日一緒に聴いていた吉良知彦と
「こりゃあもうたいしたもんだ!」と深く頷きあったのであった。
(ちなみに「たいしたもんだ」はうちの父の最大級の褒め言葉。それでもって吉良知彦とわたくしもこのアルバムに参加しております)

ライナーノーツも読み応えあり!
プログレ気味なあなたに全力でおすすめの名盤!

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http://andmo.thyme.jp

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