「春琴」@世田谷パブリックシアター2008/03/07

この「春琴」プレビュー公演のチケット、
発売になるとすぐに買った。去年だよ。
原作「春琴抄」を読み返し、しっかり予習までして備える、
という気合いの入りよう。
出演者麻生花帆さんからご案内のメールをもらったときから
これは面白いんじゃあないかな?と思ってた。
しかし!!
行く予定だった先月末に仕事が入り、
チケットを妹に譲る・・。
西山水木さんにお願いしてチケットを新たにとってもらう。
「素晴しかった!」と見てきた妹からメール。
友人たちからも続々とよかった、
というニュースが入っていて期待が高まる!
そして、千秋楽にようやく見る事ができた。

世田パブの下の立ち食いそばやで(!)
水木さん、立花あかねちゃん、そして脚本家の
園田英樹さんと合流。
立ち食い用の、椅子に座ると非常に半端な高さの
テーブルで、不思議な視線でめかぶそばを食べる。

腹ごしらえが済んだところで劇場へ。
当日券の列がすごい。
会場は3階席までびっしりと立ち見がでていた。

内容は・・
とてもとても素晴しく、
ここ近年見た作品の中でもダントツに
シビレルものだった。
「うわーこうくる??」
みたいな
「いやんー。そういうの、好き好き」
みたいな、もーとにかく演劇ってこういう事できるんだよね
芝居っていいよね、って素直に思える舞台だった。

木の棒を使っていて
それが柱にも敷居にも
三味線にもなっちゃうんだけど
そういえばうちには畳もふすまもないから
ふすまを開ける所作を、ウチのコドモには
教えた事なかったなあ、
こうしてモノと一緒に美しいモノが
忘れられて消えてしまうんだなあ・・・
などというような自分の脳味噌のなかに
入ってあれこれ考えたりする事を、
フツーは楽しんだりするんだけれど
今回ばかりはそんなもん勿体なくて
とにかくイッショウケンメイ芝居に没頭した。
客席の集中力もハンパじゃない。
オーディエンスもまたすごい気迫で見ているのを感じた。
これほどの人数で、静まり返り息をするのさえ
忘れたかのようだった。

陰影礼賛!!
なのだった。
ぜひ再演キボンヌなのだった!!

そう、会場で懐かしい方にお会いした。
それから、何人かの知り合いにも。
みな「よかったねえ〜」と言ってた。

いい芝居を見たあとはご機嫌で
三茶の居酒屋へ。
あれこれと芝居について語り合う。
その後下北沢へ。
どうもイケメンたちが合流したようだが
何を話したのかよくわからん・・・。

脳味噌にも陰影ができてしまったようだった。