八重山日記~#62007/09/07

本日は昼は海。夜は寿司屋。
それだけ決めた。
またまた朝から盛大にゴハン。

部屋で水着を着て、その上にTシャツなど着て
米原へ。
今日もまたじりじりとあっつい。

ビーチでパラソルを借りる。
パラソルの力は偉大だ。
あっと言う間に居心地よさ倍増。
日陰に荷物をまとめる。

コドモはライフジャケットをつけてビーチに走って行ったが
どうも邪魔らしくて、すぐに脱いでしまった。
あ〜あ。
キミが安全にしていてくれればワレワレは安心して泳げるのに。
吉良君が「オレがついてるからいいよ」
と言うのでジャケット回収。

昨日よりも時間が早いのでまだ潮が引いてなくて
景色が違う。
しかしあれ〜?と気がつくとだいぶ潮が引いて来た。
今日は大潮らしいよ、と吉良君。
へー。
と遥か沖を見やれば、な、なんと海の上をヒトが歩いている!!
「キリストかっ」
んなわけはない。
沖にでっかいリーフがあって、その上を何人かが歩いているのだ。
しかしそこに行くまで200メートルはありそうだ。
「遠いけど、行ってみようか。せっかくの大潮の日だし」
ということで沖を目指す。
サンゴも徐々に色とりどりの生きているものが多くなる。
ここのサンゴが全て生きていた頃はどんなだったろう?

かわいいサカナを見つけるたびに大騒ぎしながら沖へ。
ようやく岩みたいにでっかいサンゴの塊の台地に
辿り着く。
干上がったところにはカニやクモヒトデや
それからアンボイナもいる!
アンボイナに刺されたら大変ですよ。
どんどん沖に向って行くと、ところどころクレバスみたいに
サンゴが割れているところがある。
そこから海を覗いた吉良君、
「ひえーーー!!きれいだー!!けど、こえーー!!」
恐る恐る私も覗いてみる。
藍色の海にゆらゆらと光の粒子がきらめく。
深い深い底は見えない。
わ、そこに、泳ぐ魚はビーチインリーフとは
違う種類のもの・・。
「す、すげー。」
高樹沙耶って、すごい、と思った。
こんな孤独な海に潜っちゃう訳でしょ??
尊敬する。

しばらくいくとそのサンゴの台地も終わり、
深い海が広がる。
サンゴは断崖みたいに切り立っているが
なだらかな傾斜になっているところがあり、
そこで何人かの方々がシュノーケリングしていた。
そこでワレワレもその水中を覗いてみたならば。

絶句するほど美しい世界が広がっていた。
深く落ち込む岩肌に、花のように群生する
ピンクやラベンダー、レモンイエロー、オフホワイトに
発光する様々なサンゴ、完全なカタチ。
ビーチとはまったく違う大小のサカナたちの群れ。
日の光が全てをゆらゆらと揺らしている。
圧倒的なイキモノの数、圧倒的な色彩。
想像を遥かに超えた、美。
竜宮城か、ここは。

この光景をずっとずっと憶えていよう、と思った。
何時間でも見ていられる。
ここで、ずっと見ていよう。
吉良君もずーっと見ていた。

と、しばらくしてコドモが一人で遠くで泳いでるではないか。
危ない!
慌てて行くと、コドモもちゃんと安全なところを
選んでいるようだった。
そのあと、ウツボ、見ました。
びっくりしました。
ライフジャケット着けててよかたー。

「ちょっとあの世、見たかんじ。もう戻ろうか。」
と吉良君。
私もそう感じていた。
美し過ぎる非現実的世界、そしてその向こうに広がる
闇と巨大なおっかない何か。
「彼岸」という言葉が
先ほどから脳裏に浮かんでいた。
これほどのイキモノに囲まれながら感じる死。
イキモノってシヌモノだからな。
遥かなビーチ目指し歩きながら
私:「もう(わたしたちも)死んでるのかも〜。」
コドモ:「ええっ!!・・でも(ここなら)それもいいかも。」
私:「こうやって三人でずっと歩いてるの。」
コドモ:「ドラクエみたい」

やっとリーフが途切れてまたざぶんと海に入り、
ビーチを目指す。
なかなか遠いなあ。

でも上がってしまうのも名残惜しくて
ビーチインリーフのまわりをいつまでも
サカナを追って泳ぐ。

でも、そろそろ帰ろう。
すごいもの、見たね。びっくりだよ。
少し遠くに行くと、あんな世界があったんだ。

甘い物が食べたくなって、川平湾の売店へ。
ブルーシールのアイスを食べて、途中ビーチや
無人販売の雑貨屋に寄り道してホテルへ戻る。

シャワーを浴びてすっきりしたら
コドモは昼寝してしまった。
私はウロウロと写真を撮りに。

ビーチでお菓子を食べたりしたくらいで
お昼を食べていなかったのでぺこぺこだ。

夕方、ホテルのレストランが開くのを待って
すぐに夕食。
前はけっこうガサツなお寿司屋だったところが、
リニューアルしてきれいになってる。
そこでナポレオンフィッシュのお刺身(超美味!)や
石垣牛の刺身、ミーバイのマース煮などなど食べまくる。
コドモはお寿司がウマイ!と大喜び。
満足致しました。

さらにホテル内居酒屋で島らっきょうをつまみに
シークワーサーハイなど飲む。
「帰りたくないー!!石垣またくるー!!」
コドモ、今日何回こう言った事か。

まだ体が海の中にいるみたいに揺れた感じ。
昨日と違ってはれた空にきれいな月。

このあと、コドモが「夜のプールにはいる!!」
というのでちょこっと付合う。
つかれたぞ〜〜!!

コメント

_ miki ― 2007年09月08日 13時35分58秒

お子様との会話、なんだかシュールですねー。でも、あの海の中の感じはなんだか時間が止まったような異空間で、感覚が麻痺しちゃいそうですよね。

ナポレオンフィッシュ食べれるとは知りませんでした!

_ 吉良知彦 ― 2007年09月09日 03時05分46秒

旅行記、終わってしまったねえ。
旅行は終わってしまうものだし、旅行記もまた終わってしまうものだと、いっそう無常観ばりばりやねえ・・・。
無常に落ちないためには旅を続けるしかないのかな。

_ koko ― 2007年09月09日 09時54分30秒

>mikiさま

海は人間の生活圏ではないからでしょうか。
陸と海との狭間は危うい空気に満ち満ちていました。

>吉良知彦さま

さま、ってのも変だな。

旅行記をいくつ書いて行けるかな。
旅の中に暮らしたい物だなあ。

_ Nekojarashi ― 2007年09月09日 17時22分38秒

似たような違うような体験ですが…

毎夏、福島の沼沢湖に行ってた時期がありました。
湖畔にキャンプ場ができてから足が遠のいてしまいましたが、
それまでは、人気が少なく、水がとても綺麗で、
山なのに蚊がほとんどいない(!)、のんびり過ごすには絶好の場所でした。

カヌーを浮かべたりしてたのですが、水深2〜3m程度は楽に水底が見えて、
キラキラゆらゆら光って、小さなニジマスなんかが泳いでたりして。

でも深いところだと水深が90mくらいあったりするんですね。
そのへんまで舟を進めて水面から見下ろすと…とても怖かったです。
真っ暗で、この下はワレワレが立ち入ってはいけない場所。
そんな雰囲気がありました。

山のほうにはそんな場所が多い気がする。

_ koko ― 2007年09月09日 20時55分04秒

沼沢湖には行った事ないですが、すっげー水深あるんですね。
五色沼のどこかの湖でもボート漕ぎましたが
波がないし透明度が高く、吸い込まれそうで怖かったです。

父の田舎の山には「底なし沼」があって
馬がハマると溺れて死んじゃった、とか。
こどもごころに怖かったなあ。

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