東北ツアー日記〜その12006/10/24

10月20日

レンタルしたVOXYで12時前に木村林太郎君と
藤野由佳さんが我が家に到着。
このおふたりと吉良君と私とコドモも連れて東北ツアー。
郡上のライヴに続いてのメンバーである。

ハープにアコーディオン3台ギターと笛やらタイコの小物、
そして衣装と着替え。CDなどの物販のものも併せると
かなりの大荷物だ。きっちりやらないと積めないものが
出てしまうのであーでもないー、こーでもないと
なんとか積み込んだ。

コドモを4時間目までで早退させる。
早退の時には親が迎えに行かなければならないので
機材車で学校まで乗り付ける。
このところ金曜のライヴが多くてこの秋
早退3回目・・。
いいのかな。ま、しょうがないね。
12時半過ぎに都内を出発。

高速に入ってドライヴのお伴はハッピーターンである。
一つ食べるともれなくあと二つは食べたくなるのである。
Ben folds fiveを聴きながら東北道へ。
いつも車に乗ると即熟睡してしまう由佳さんは
Ben folds fiveが好きだそうで珍しく起きておる。
福島県は朝崎郁恵、宮城県はまるまるMike oldfield。
どんより曇った東北にはJoão Gilbertoは似合わなかった。

こんなに長いドライヴは久しぶり、
7、8時間はかかると踏んで覚悟していたが
ちょっとコドモにはキツそう。
体中ムズムズぐわぐわしてきているようだった。
時間にしたらマレーシアに着いてしまうくらいの
ものである。
それでも順調に予定よりも早めに着きそう。

一日目は安比高原に宿泊だ。
高速を降りていきなりどんどん暗闇の中に
分け入って行く。
途中で満天の星空を観る。
まわりは怖いほどの暗闇で天の川がくっきり。
今年こんな星空を観るのは富良野以来。
林太郎君は「まわりもいい景色なんですよ」
と言うのだがまったく周囲の様子がわからん。
そして、さすがに寒いぞ!!

本日のお宿はいたるところカメムシが徘徊しており、
部屋にはカメムシ捕獲用ガムテープが用意されていた。
ぺたりとやれば臭くないというわけだ。
廊下の出窓にはペットボトルに捕獲したカメムシが
貯め込まれたおぞましいものもあった。
液体に浸かって静かに大量に死んでいる。
捕獲用割り箸も添えられておった。
捕獲の手助けはさすがに出来そうもない。

と、カメムシインパクトが強かったが
温泉は熱すぎずやわらかでとてもいいお湯だった。
なんだか放置な感じで気楽なお宿、何泊かしてみたいのう。

かなり早くに爆睡。

*写真は翌朝お宿の窓から。

東北ツアー日記〜その22006/10/24

10月21日

コドモは5時過ぎに目を覚ましてしまった。
目をつぶっていたが観念して起きてお風呂へ。
窓から見ると朝焼けがきれい!!
7時半から食事、ということだったが7時には
もうコドモが「おなかすいた」というので
リヴェンデルチームより先にホールへ。
バイキング式でちょこっとずついろいろ食べる。
やっぱ、朝は納豆でしょう。
コドモはほんの少ししか食べなかったが
味付け海苔だけは3個も持ってきておる。
吉良君はがしっと5分ぐらいで食べ終わってから
「(体を)解凍してくる」と言ってお風呂へ。

ライヴの開始が早いので11時にはホールに入る予定、
その前に八幡平を見て行こうということで
早めにチェックアウト。

ホテルを出ると昨夜の暗闇からは想像もできなかった
鮮やかな紅葉の木々に囲まれていた。
朝日に葉っぱが光ってそれはそれは美しく
ハイテンションになるわたくしたち。

今回の鹿角市のコンサートは
「十和田八幡平国立公園指定十和田70・
八幡平50周年記念 ZABADAK with Rivendell
アコースティックコンサート」というながーーーい
タイトル、そのわけはつまりこのコンサートは
その記念行事のひとつである、ということで
それはなんとも八幡平を知っておかなければならないのだ。

途中から見える岩手山が美しく、吉良君は山登り欲が
湧いてしまったらしい。
八幡平は想像していたのよりずっと広いエリアなのだった。
登って行く途中沼があったり、気温はどんどん下がって行く。
植物相が変わって行くのも面白い。
ゆっくり写真撮りたい欲があああ。
山頂まで来ると、なんと木が霜で真っ白に。
いきなりクリスマスみたい。気温は零度!!
遥か下へと眺むれば、寒々しい霜の降りた矩形の木から
あたたかな色合いの紅葉、
そして緑へとだんだらの帯が連なって行く。
こんなドラマチックな風景を見たのは初めてだ。
いいもの見ました。
紅葉のトンネルを抜けながら鹿角へ。

鹿角へは予定より早く着いて道の駅に
寄ったりしてからホールへ。
まだ出来たばかりのような新しいホールで
スタッフさん、というかホールのおじさまは
2人確認したもののPAの方のほか、
人手があまりないご様子だ。
会場入りのざわざわした空気はなくて
「ホントに今日ここでコンサートやるんだろうか?」
と心配になるが意外とさくさくサウンドチェックに突入。

アイリッシュ・ハープは音の小さい楽器なので
ちゃんときれいに拾えないとワレワレも聞こえなくて
やりにくいのだが、ちゃんときれいに出て
PAの方もとても献身的にあれこれ注文に応えてくれた。
ありがとうございました。

リハのあと、急いで親子丼を食べて楽屋へ。
意外と時間がないじゃん!!

本番前の化粧の時間は何と言うか、これからの本番に向けての
集中の時間みたいなもので緊張へむかう時間でもある。
そこへ、富良野でお世話になったどーやん一家が来てくれた!!
ほぼ2ヶ月ぶりの再会、嬉しいじゃあありませんか。
コドモはどーやんの愛娘0歳児Mちゃんの大ファンなので
もう嬉しくて萌え死にしそうな勢いで、いそいそと
一緒に開場へ。今日はどーやん一家もワレワレと同じ宿に
泊まって盛大に打ち上がる予定なのだ。

なんとか衣装も着替えてアクセサリーつけて出来上がり。
最初の2曲はリヴェンデルだけの演奏なので
ステージ横の扉の前で出番を待つ。
これがその、舞台監督もマネージャーもいないので
なんともはや心細い感じ。

でも出て行ってしまうと本番はいい雰囲気で
お客さんもあったかくてじっくりと演奏する事ができた。
ホール自体もとってもやりやすい雰囲気だった。
終演後、ファンの方と少しお話ししたりしてから
またまた機材を積み込みお宿へ。

先に着いてお風呂につかったどーやん一家と
さっそく宴会。
きのこやきりたんぽなど、土地のお料理がおいしい。
そして、女将さんも仲居さんも美人。
昔隣に住んでたおばさまも秋田の方だったんだけど、
秋田の女性ってやはりタイプがありますね。
眉が美しく弓形にあがって
目がぱっちり、輪郭は頬骨やや高く丸顔、って感じじゃないすか?
ここの女将さんはその典型な感じ。

仲居さんにもう片付けていいですかね?
と訊かれるまで宴会、二次会はどーやんの部屋で。
どーやん持参のししゃもなどをつまみに
「北の国から」の五郎ちゃんのモノマネ大会が始まり、
どーやんは笑いすぎて苦しそうで、奥さんのポンちゃんは
本気で心配してた。
しかしいつまでたってもモノマネをやめない私たち。

3次会は吉良家の部屋に移動したが
翌日どーやんと吉良君にその記憶はなかった。
私とコドモは家族風呂に入り、就寝。

八幡平2006/10/24

沼が見えました。