年末だからと思わずに。2006/12/14

昨日。
昼過ぎから打ち合わせ。
アルバムの発売に関するいろいろな事を決める。
久しぶりに事務所の利佳ちゃんも交えてのミーティングだ。
これからすべきことをざっと話し合って
お互いにやるべき事を確認。

打ち合わせを終えて戻るともう暗い5時過ぎだ。
コドモがクラスメイトの家に遊びに行っていて
迎えがてらそのお宅でお茶をご馳走になる。
家中クリスマスの飾り付けがとても美しい。
ドイツと香港に住んでいたことがある方で
飾り付けセンスが日本人っぽくなくて
(コドモっぽくないってことかな)美しい。
お茶やお菓子の食器もすべてクリスマス柄、
という気合いの入り用。
彼女は生活をとことん惜しみなく楽しんでいて
見ていて気持ちがいい。

6時頃に失礼して、先に帰宅していた吉良君とまた待ち合わせ、
家族で寿司屋へ。
コドモは大好きなネタを次々に注文してご満足の様子。
「本屋でのだめ買おうか〜」などと言っていた帰り道、
駅前の道を挟んで向こう側の歩道に ぶっ倒れてる人が。

酔っぱらいかと思ったけど、どうも様子が違う。
口から吐瀉物、酔っぱらいのぐんにゃり感はなく、
全身硬直したようになっている。おかしい。
遠巻きに見ている人、何人かと、
見ないフリしてる人がほとんどだった。
駆け寄って「大丈夫ですか」というが返事がない。
白目を剥いている。泡を吹いている。
私達が話しかけた事で様子見だったひとも近寄ってきた。
誰か救急車を!と言うと「わたしかけてます!!」と
若い女の人。
吐瀉物で喉を詰まらせるといけないと思い、
ダンナと体を横にしようとしたがガタイのいいひとで
なかなか動かない。
やっと横向きにして背中をさする。
が、意識もないらしい。
体が硬直してぐるん、とまた戻っちゃったりする。

10年以上前だが、同じように突然目を剥いて倒れ
泡を吹きそのまま帰らぬ人となった、
ツアーに一緒についていたパーカッショニストの
ローディーの男の子のことを思い出した。
このまま死んじゃダメだ!!!
救急車を待ってる間に死んじゃったらどうしよう。
「Yさんとこに行ってくる!!荷物見てて!」
と、コドモに言い、そこから近いクリニックに
医師を呼びに走った。
しかしもう病院は閉めたあと。
またまた走って戻る。居ても立ってもいられない。
吉良君が「今救急車呼んでくれたから」と。
道に放り出したままの、コート、買い物袋など拾う。
コドモは固まっているがちゃんと荷物を見ていた。

なかなか救急車がこない。
最初なかった呼吸はどうにか戻ったようだった。
「わあ!!○○ちゃん!!」
と、女性が駆け寄ってきた。
彼からふらふらするから迎えにきて、とケータイで
連絡がきたのだそうだ。 そのあと倒れてしまったのだろう。
取り巻いてたおばちゃんに
「あなた、話しかけてみたら?意識もどるかも」
と勧められるまで、彼女も気が動転していたようだった。
呼びかけにかろうじて応えがあった。
意識が戻ってきた。あー。よかった。
ほどなく救急車が到着、しかし隊員の呼びかけに
自分の名前が言えなかったようだ。

手を彼のゲロまみれにしてもずっと介抱してついてた
吉良君、 えらいとおもう。
あれこれみな口にするんだけど、手を実際に貸す人は
とても少ないんだ。
私もひとりだったら咄嗟に駆け寄ったりできたたかどうか。
周りで見てたのは女性ばっかり、多分心配だけど
女性一人で助けに出る勇気が出なかったんだと思う。
救急車呼んでくれた女性と「お疲れさまでした」と
挨拶して別れる。

多分、酔っぱらいじゃなくて、心臓か脳か、だったと思う。
でも年末に道でぶっ倒れてるサラリーマンは「飲み過ぎ」
って思われる。
そういう目で見てる人が多かった。
これが違う季節、そして昼間だったら、
みんな対応が違ってたんじゃないかなあ・・。


今日は吉良君のお母様の命日だった。
何か繋がりがあるように思った。

うー。お寿司が完全にどっかにいっちゃったよ。