本当のことを おしえてくれないかな2011/04/12

本当のことだけ
おしえてくれないかな
不安だよ

日本ってやっぱ
そういう国だったんだ
がっかりだ

戦争の時みたいに
広島に原爆が落ちて
それまで勝ってると
思ってたみたいに

こんなことになって
安全だなんて行ってる国

外国から見たら
よっぽどのおめでたいひとたち

一部のひとの
体面や利益のために
命が奪われ
美しい土地が
海が
よごれていく

私の故郷のふくしまが
よごれていく

本当のことを
わかりやすく
せいじつに
教えてくれないかな

コメント

_ 殻 ― 2011年04月16日 05時44分53秒

政府や大企業の隠蔽体質が一番の問題。ということは間違いないのですが、それを大前提とした上であえて。

・海外の報道も放射能パニックで、それなりにバイアスがかかっています。「放射能の影響力」に関しては統一された研究が進んでいる訳ではありません。故に真に「正しい情報」というのは、単なる計測数値の羅列になります。それを正確に判断できる人がどれだけいるのか。
例えば黄砂にどれだけの放射性物質、有害物質が含まれているのか、テレビで報道しないから皆安心、ということならば、人々が現代日本のシステムに飼いならされていて既に「正しい情報」を必要としていないということです。
ショッキングなインパクトを求め、不安を煽る未成熟な国内メディア。出荷制限で苦しむ人達。「なんとなく不安」で買いだめに走る人達。産地一括りで購買拒否する人達。脱出する外国人。「正しい情報」は大切なのですが、「判断」する義務を放棄してはいないですか。そして本当に必要な「正しい情報」って何でしょう。数値の判断の「方法」この情報の乏しさの一番の責任は政府でも企業でもなく、メディアにあります。

・戦争の時は、戦争を止めれば良かった。では今は何を止めるのでしょう。皆日本を捨てて海外へ移住するのか。原発を廃炉にしても廃棄はできません。廃炉の管理維持は半永久的に行わなければいけません。原発を止めれば、更に資源依存一辺倒の世界に逆戻りです。極端な揺り戻し、世界のエネルギーバランスの崩れは戦争と隣り合わせです。中東情勢がより一層世界経済を左右します。また天然ガス大国のロシアも。再び冷戦の始まりです。原油価格が2倍にはれば、電気代はそれ以上になります。タンカーの航路を封鎖されれば日本は即干上がります。そして現在のアメリカは、過去の冷戦時代ほど強くはありません。
生活レベルを下げましょうか。それは同時に医療レベルも下がるということです。今まで助かっていた命が、助からなくなります。今すぐエアコン、冷蔵庫、洗濯機を捨てましょうか。電力制限で自粛対象となる優先順位は、ライブハウス等娯楽施設が高いでしょう。
では誰を責めましょう。東電が倒産して役員を全員有罪にするまで責任追求すればいいのでしょうか。東電の後にどこが電力を賄ってくれるのでしょう。政府を訴えて賠償を勝ち取りましょうか。でもその賠償金の源泉は国民の血税なのです。

・人は栄え増え、森を拓き海を埋めなくば生活する場所を得る事ができなくなりました。美しい景観がなくなる、蛍がいなくなって寂しい、といった感傷だけでは自然破壊は止められません。極論ですが未開の原生の自然の中では、現代人は一週間生き延びる事はできないでしょう。美しい大地、海が真実なら地震も津波もまた真実です。人間に都合のいいだけの自然など存在しません。

・震災、津波と原発、エネルギー不足、経済の停滞、天災と人災、大変な災害が同時に起こってしまいました。どれも深刻ですが、悲しいことに優先順位を付けないといけません。世界の関心が原発ばかりに向いてしまって、被災地の情報が相対的に薄れてしまうのも恐ろしいことの一つではないでしょうか。

ネットの意見を散見しても、過度な原発擁護、反原発が目立ちます。建設的な議論は少ないです。いわんやテレビマスコミメディアをや。原発は世界レベルの大産業であり、原発擁護にも反原発にもそれぞれ大きな利権が存在します。直接被災しなかった人達が建設的な議論をせずに誰がするのでしょう。一般人よりも影響力を持ってる人が、感情的な意見を垂れ流すのはもう見たくありません。そもそも論、悪者探しは平時にやっていただきたい。非常事態における「アーティスト」の感傷的な散文にのせた感情論は、時に少し卑怯に感じます。非常事態に恐ろしいのは、情報統制はもちろんですが、疑心暗鬼、混乱も恐ろしいのです。

ZABADAKの20年以上のファンです。どうか創造力の乏しい私達に、猜疑、混乱のない、目の覚めるような新しい視点を、感動を、価値観を示してください。心より応援しております。

_ koko ― 2011年04月18日 09時36分50秒

殻さま

私は80年代〜90年代に起きた反原発運動も経験しており
原発の抱える広い問題も把握しているつもり、
(ほとんど議論しつくされてきたものですが)
日々新しい情報も集めています。
一時のムードで発言しているわけではないです。

社会的問題は、
私が、なぜものを作っているか、ということに
深くかかわっています。

_ 殻 ― 2011年04月19日 01時04分47秒

お返事とても嬉しく思います。

軽々な思いで発信されているのではないことは良く分かります。
ただ、暗闇が訪れないようにしている時と、実際に暗闇が訪れてしまった時に発する言葉は同じなのでしょうか。

誰も責任を取りたがらない国内の発表は信用できない。
無責任に危険を煽る海外の報道も信用できない。
イソジンが良いという人も入れば、ダメだという人もいる。
長く反原発に関わってきた人は、それ見たことか、と言う。そして放射能は危険、怖い、いらないと言うけどその先の方向を示してはくれない。
原発を擁護する人は、のらりくらりと核心には触れない。何をすべきなのかを示してはくれない。

海外の報道は、日本の「安全だ」という報道をおめでたいと嗤い、福島の人は都心の「危険だ」という報道を無責任だと怒る。この被災地からの距離に伴う入れ子構造。
避難しろと言われても、故郷を離れては生きていけない、と避難圏内の近くへ近くへと戻っていく人達は、間違った愚かな判断をしているのでしょうか。
今よりもっと酷い状態になったとして、ハッキリと危険だと言われて、それでも日本に居続けなくてはいけない人は、海外から「おめでたい人達」と嗤われながら朽ちていくのでしょうか。

ほどほどに豊かで自由もあり、選挙制度だってあって代表を選んでいるはずなのに、何故か自国民からカンタンに「がっかり」されてしまうこの日本で、私はまだまだ生きていかなくてはいけません。
最悪の事態に陥ってしまった時、願わくば、多くに流されず物資の奪い合いなどせず、キレイな水と土と空気を、これから命を産み繋いでいく人達に譲っていきたい。そうできるように、毎日少しづつ「覚悟」を積んでいきたい。

だから今の暗闇に、小さくても光が欲しいのです。
沢山の人々を飲み込み、人間に放射能を垂れ流されても海はやっぱりキレイで、私はそこに足を浸すのです。

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