Paris日記2007~最終回2007/03/06

2月9日
起きたのが10時半。また超寝不足。
コドモと吉良君はけっこうすっきりと起きて来た。
けど、今日はお休みだ!!
もう仕事はないから喉の調子がどうなってもいいもんね。
先日休館だった鉱物陳列館へ行こう。

まずBourseまで文房具屋をのぞいたりしながら
ぶらぶらして両替屋へ。今日はレートいいみたい。
証券取引所の前にマルシェがたっておる。
これは見なければ。
コドモは、「マルシェ、すきだああ」と大興奮。
この前買えなかった干しアンズを買ったり
私達もオリーブを試食させてもらって買ったり。
鶏の丸焼きもチーズもおさかなもおいしそう。
今度来る時はここで何か買ってゴハンにしようっと。

そこからメトロで自然史博物館まで。
今日は休みじゃないでしょうね?とドキドキだったが
ちゃんと開いていたし、平日だからなのか、私達の他に
入館者は数えるほど。
で、なんとなんとなんと、入り口の向こうには
暗闇のなかに透明に光る
大きな物がたくさん浮かび上がっていますよ。
いきなりメートル級のドデカイ水晶がごーんごーんと展示。
コドモの背丈よりでっかいのがごろごろ。
それが暗〜い中に美しく浮かび上がり、
非現実の世界に迷い込んだみたい、
なにやら幻想的な空間になっている。
ライティングがとても素晴しい。
鉱物の美しさを際立たせている。
またフランスの威圧的な態度にすっかり屈服。

とにかく、スケールが違うってんですかあ。
地下の展示物も見たこともないような美しい物攻撃。
コドモと吉良君は「キレイ」とへんな発音で言うばかり。
どこか壊れて来たようだ。

自然史博物館はぜひお勧めです。
ブランドショップに行くよりいいっすよ。

カフェで一服。Jussiuまで歩いてメトロに乗って
帰りルーヴルに寄り、中庭見学。
地下の鉱物ショップで吉良君アンモナイト購入。
ホテルに戻る。

今夜は薫ちゃんが予約してくれて、韓国料理屋さんで
プラネタリウムの打ち上げだ。

お風呂にゆっくり入ってから身支度。

韓国料理屋はホテルからすぐのところにあって
ばらばらと皆さん集まり、ホタテにサーモンお寿司唐揚げに
ビーフン焼き肉、盛大に食べた。
パリプラネのジュリアン君ともだいぶ
打ち解けることが出来た。
そして、ジュリアン君、マカロンを持って来てくれて
(全部違うお味が20個ほど)
みなでおいしくいただいた。

そのあとは当然?部屋飲み。
清野君、KTRと、先日のライヴの映像を見たり
即興作詞作曲大会が始まったり。
なかなかの名曲「I’m looking for you」誕生。

2月10日

今日は午後からは撮影だ。
KTRがちょっとパリの街中での
ショットも撮りましょう、と言うのであった。
またまた眠れなかった私は午前中一人で
ギャラリー・ラファイエットへ。
もう、お土産買う時間がないのであった。
近所のMちゃんやお友達にあれこれと調達。
タルトを買って帰る。

心配なのは朝からコドモがアタマが痛い、と言っている事。
コドモも毎日疲れてしまっているだろう。

KTRが予定より正しく遅れて到着。
私は寝不足がたたってヒドい顔だ。
「これじゃあカメラ回せないよねー」
「ん〜アップで撮らないよ」
はい。ありがとうございます。

結局コドモは部屋で寝ている、というので
吉良君と私とKTRで出かける。
ホテルからルーヴル、ポン・デザールからセーヌに沿って
歩き、ポン・ヌフでまたセーヌを渡ってカフェへ。
途中、夕日で信じられないくらい教会が美しく
撮影を忘れて写真撮りまくり。
KTRに「ただのツーリストじゃないんだから」
とたしなめられるも言う事をきかないワレワレ。
パリがキライ、と言っていた吉良君も
なんだかパリに溶け込んでない??

寒いのにずっとカメラ回してるKTRは本当に
粘り強く、自分のやりたいことに妥協しない。
自分に課するラインを下げない。
見習わないといかんなあ。

撮影後、部屋に敏さんと薫ちゃんがチーズ、パン、
生ハム、マンゴー、キッシュなどなどなど買って来てくれて
みんなでパリ最後の日のゴハン。
ほんとうにありがとうね。みんな。
パリが楽しいのは、みんなのおかげだよ。
11時半くらいに敏さんと薫ちゃんが帰って
12時過ぎにKTRも帰った。

東京にいて、一年も二年も会ってない友達もいるけど、
離れててもよく会ってるよね。

2月11日
6時に起きてシャワー浴びて荷造り。
いつもは泣きそうなこのパッキング、今回は一人じゃないから
マシ、とはいえ、旅のおしまいはいつも悲しい。
旅の中に暮らしていたいなあ、といつも思う。
ボヘミアンなセイカクなのだな。

コドモは「パリすき!!またくる!!」と言いながらも
友達も恋しそう。

13時過ぎのテイクオフ、ちょっと早めにホテルを出たのだが。
空港の手荷物検査がキビシくなっており、
ゲート前に長蛇の列。
これじゃあ免税店で買い物できないじゃーん。
遅々として列が進まん。
前に並んでいたひとが「あなたは何時のチェックイン?」
とか聞き出す。カイロに行く、というひと、カナダに行く人
ドイツに行く人、インチョンに行く人。
中にはとっくにチェックインの時刻を過ぎた人も。
いろんな言葉が飛び交う。
フランスを敵に回し、ちょっとした連帯意識が生まれる。
警備の人に「もう時間なんだけど」と言ってみた人がいたが
案の定肩をすくめられて終わりだった。
出国審査のカウンターにやっと近づくと、
な、な、な、なんと。
この人数並んでるてえのに、たったの一人しか
係員がいないんですよ。ほかのブース、からっぽ。
さすが、やるなあ。フランス。
中東の人に、「きっと他の人はランチに行ってるんだ」と話す。
でもここでイライラしたら、負け!!だ。
もうとっくにイライラはしてるけど。
列の後方を見渡す。さっきよりさらに列は長い。
知らない同士おしゃべりしてるのは私達くらいだった。
みんな、サイアク、という文字をオデコにくっつけて
押し黙って並んでいる。

さて、ひとりきりの係員のにいちゃんは、
もう史上最高のウンザリ顔で
たらたらとハンコを押しておる。
私達の番になり、最後の「フランス的コミュニケーション」
を試してみたくなり笑顔で思いっきり
サンパな感じで「ボンジュール!!」と言う。
コドモは「ええ!!なんでえ!?」
信じられない、というように言うのを
「いいから」と制する。
そのにいちゃん、すっかり相好を崩して
いきなりにこやかになり
「オーヴォワ、サヨナラ!!」と日本語まで
言ってくれた。
されたように返す、そういうひとよ。
「ね、わかりやすいでしょ」
とコドモに言った。

ブーツまで脱いでチェックされて
やっと搭乗ゲートへ。

感傷に浸る間もなくテイクオフだ。

というわけで2007年2月の訪仏は無事終了。
また行くからねえ。待っててパリ。


*長い間拙日記にお付合いいただき
 ありがとうございました。

Paris日記2007〜番外地#82007/03/06

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