Paris日記2007〜番外地#22007/02/18

2階から見るとこんなです。

Paris日記2007~#42007/02/19

お腹もいっぱいになったのでまた博物館へ。
鉱物陳列館と、有名な進化ギャラリーも行ってみたい。
行ってみたいけど、遠いぞお。
なんて広いのでしょうか。
辿り着いた鉱物陳列館は電気系統のトラブルとかで、
今日は臨時のお休みだとか・・。
石が大好きのコドモは残念そう。また来る事になりそうね。
で、進化ギャラリーへ。

うひゃー。すごー。
こっちは剥製大行進ですう。
キリンに象にジャガーにサイにオカピに
シマウマカバシカオリックス、
どこにも行けない行進中。
みんなとってもきれいに作ってある。
昆虫の標本もたっくさんあって、
吉良君もコドモも大興奮だ。
ここは建築家と舞台美術家が改装にあたったそうで、
まったくもってスバラシイ。
ライティングが美しい。
剥製とか標本、作り物につきまとう、
陰気で、そこはかと漂う悪趣味なテイストが
どこにも感じられないのが不思議だ。なぜ?
こういうプロデュースを、学者や公務員や何とか委員会の
偉いさんじゃなくて、はなっからアーティストに
任せるという発想が素晴しいではないか。
キョーイク臭がないので楽しい。
ちゃんと知りたい人には細かい説明のパネルが
美しく整然と用意されているし。
日本の国立科学博物館も改装したけど、
ここのをマネしたみたいだな。
こういうものを見て育ちたかったものよ。
フランスの底力、こういうところにも感じる。
がんばれ、日本。

ここで吉良君とコドモと別れ、私はある人のお宅へ。
その方とはっ。三宅純さん。
超クールな作曲家、プロデューサー。
決して媚びない音楽性、揺るがぬ感性、
そして膨大な引き出し。
CMでよく使っていただいていたのだが、
何年か前からお住まいをパリに移されたのだった。
去年訪仏の際にも連絡しようかなーと思っていたのだが
出来ずにいて、今回出国前にメールしたら
丁寧にお返事をくださったのだ。
相変わらずお忙しそうで、
なんと明日には日本へ仕事で帰る、
という日だったが時間を作ってくださった。
お電話での説明を頼りにお宅を目指す。
素敵に広いアパルトマンにお招きいただいた。
久しぶりに会う三宅さん、
昔から独自のスタイルを貫いていて、
それがファッションにもインテリアにも表れてるんだけど
(決して落とさぬ美的センス)
まったく変わっていない。
東京のお住まいもチョーかっこよかったけど、
こちらも相変わらずのスタイリッシュな暮らしぶり!!
憧れちゃうわ。いいなあ。
短い時間だったけれど、フランスでの
アタマを抱えるようなお話や、
すっごいカッコイイ最新作も聴かせていただいたりして
楽しく過ごさせていただいた。
コドモの湿疹がひどくなった、と言ったら
お薬もくださった。お土産まで!
ありがとうございました。

もっともっと曲を聴きたかったけれど、
後ろ髪引かれながら失礼する。
新譜、楽しみにしてます。

ホテルで6時半に名古屋科学館の野田さん、毛利さんと
待ち合わせになった、と吉良君からメール。
いそげー。
あ、今回役に立ったよ、NOKIAのケータイ!!

ルーヴルの駅から走ってホテルに。
野田さん、毛利さん、吉良君、コドモ、勢揃いで
待っていてくれた。
遅れてすいませーーん。
で、斎藤夫妻宅へと出かける。

斎藤宅ではプラネタリウムの成功を祈って乾杯。
窓の外にエッフェル塔、コドモはこのリビングと
風景をみてここにきたことを憶えてる!と言っていた。
正時でぴかぴかぴかと美しく光ってるエッフェル。
薫ちゃんが大量の生ガキを剥き終えたところに、
KTR登場。大事なパリの友人。
今回は「still I’m fine」のヴィデオに引き続き、
彼に映像をお願いすることになっている。

シャンパン、白ワイン、赤ワイン、そして
赤福!をいただいて
脇毛とフェロモンと遺伝子の関係の話で夜は更けゆく(?)。

Paris日記2007〜番外地#32007/02/19

自然史博物館の入場券。
一枚一枚違う絵柄が楽しい。
こういう遊び心、日本にもシルブプレ。

Paris日記2007〜番外地#42007/02/21

ワンちゃん用の水飲み場がレストランの壁に。
でもお水はあまりきれいそうじゃなかったなあ。

Paris日記2007〜番外地#52007/02/22

この街が美しいというより

生きてこの街にいるということが美しいのだ

と思った

Paris日記2007〜番外地#62007/02/24

しあわせなチョコレートのかおりが
地下から漂ってくる
お菓子屋さん

ほろ苦カラメルはパリパリ
生クリームとカスタードの
エクレア

しあわせなじかん
うってくれた
お菓子屋さん

Paris日記2007~#52007/02/26

2月5日
ホテルで盛大に朝食を摂ったあと、リハーサルのため
メトロでグラン・パレへ向かう。
1時半集合なのにだいぶ前に着いてしまった。
私は昨年来ていたのだが、初めてこの「発見の宮殿」
を見る吉良君は「うわーなんだこりゃー」と
その建物のスケールにビックリしている。
そうでしょうとも。
しかしプラネに入ると、ここは万国共通の星の空間、
おなじみの場所だ。
ドームに包みこまれると妙に安心感がある。
今回は私がかるーいノリで提案した
「日本人もフランス人も楽しめるように二カ国語
の解説でやったらどうでしょう?」という案が
そのまま実現し、パリからはジュリアン君
(みんなそう呼んでいたのでこう呼ばせていただく)
という解説員と、名古屋側からは毛利さんが
生の解説を担当。その合間にZABADAKの歌を
聴いていただく、という企画だ。
まずはご挨拶。
ジュリアン君は真面目でナイーヴそうな好青年。
ZABADAKは、今回は、ここのほか、
Kiosque Flottantというセーヌに浮かぶ
船上ライヴハウスでもコンサートをすることになっており、
そのブッキングを一手に引き受けてくれた
ハーモニカ奏者の清野君もPAのオペレートを
手伝いに来てくれた。
まずはサウンドチェック。
ドームに広がるギターの音が気持ちいい。
なんて音のいいプラネでしょう!
日本のプラネは音を出す事を憚っているのか、
残念ながら大抵ちっちゃい音しか出さないのだが
(そして唱歌とか当たり障りのない音楽だとがっかり)、
昨年ここを訪れた時に爆音で民族音楽系CDをかけており、
それが演出と相まって感動的だった。
音質がよければ、音量は大きくてもいいのだ。
ここなら気持ちよく歌える!
そして、それを聴くお客さんは、
空から降る音に包まれるような、
そんな感覚になってくれるんじゃないだろうか。
わくわくするねえ。

プラネでの演奏に慣れてはいる。
五島プラネタリウムや、葛飾のプラネで鍛えられた。
相変わらず暗闇の中での演奏はいつもと勝手が違うが、
最小限の小さい明かりで、聴衆の眼を気にせずに
歌うのは、歌だけに集中できてなかなかよろしいのであった。
大丈夫、心配ない。
リハーサルは大きな問題もなく進んでいき、
6時30分にゲネプロ終了。
機材をバラし(普段は自分ではやらないのだが)
まだいろいろとやることがある名古屋チームと別れ、
KTRお勧めのサンポールにあるチャイニーズレストランに
行ってゴハン。カトリーヌ・ドヌーウ゛も来るという
水餃子のおいしいお店。
乾杯してあれこれ頼みまくり
(うん!ほんとにおいしー水餃子)、
9時前に切り上げてホテルへ。
いよいよ明日は本番。いっぱい寝なくちゃ。
睡眠薬飲んで爆睡。

Paris日記2007~#62007/02/28

2月6日
夕方までゆっくりすごしましょう、ということで
まずは部屋で朝食。今回のホテルのキッチン、有効利用。
ヤサイも卵もソーセージも、たくさん食べる。
今回同伴の息子がレゴの「BIONICLE」というものが
大好きで、それが欲しいというのでぷらぷら歩いて
ギャラリー・ラファイエットへ。
途中のロクシタンでバスジェルを買う。
さあて、ギャラファに着きましたよ。
いろいろと見たい私と父息子組と別れたのだったが、
結局私は何も買わず。うう。眺めてただけ。
コドモはお目当ての「BIONICLE」の日本では
手に入らない物を見つけ、吉良君は大好きな昆虫の
エラいきれいな写真集をゲットしてご満悦のご様子だ。
その後カフェでゴハン。
コドモはアイスクリーム食べてご満悦のご様子だ。

さて、ホテルで身支度して(プラネには楽屋がないからね)
発見の宮殿へ。
またまた5時半の入り時間より早く着いてしまった。
ミュージアムショップが改装のため?閉店で残念。
去年来た時にいろいろと面白いもの買ったのになあ。
吉良君もコドモも喜びそうな物だらけなのに。

会場に入ってまた機材をセッティングして、
サウンドチェック。
そこから本番までの時間がなかなか長い。
いつもならお化粧したりして過ごすんだけど、
楽屋もないのでちょっと手持ち無沙汰、
KTRがカメラ回してインタビューするのに
応えたりして時間がくるのを待つ。

さて、嬉しい事に平日の20時からのプログラムなのに、
ほぼ満席で開演。
これもこの企画に向けて尽力してくれた
パリの友人達のおかげだ。

プラネが暗くなって、まずはパリの星座に。
ジュリアン君の解説が心地よく響く。
訪仏8度目にしてフランス語が未だにわからない
ダメダメな私は、まるで音楽のように彼の声を聴く。
うっとりしているうちに私達の出番だ。
音楽は「星の約束」。バンド編成とは違い、
ギターだけでしっとりと歌う。
名古屋の星空に移動し、今度は毛利さんが
緯度の違いによる星の見え方の違いなどを
わかりやすく説明しながら今度はすばるの説明へ。
音楽はZABADAKの代表曲となった「遠い音楽」と、
宮沢賢治の詩に吉良君が曲をつけた「双子の星」。
毛利さんは月の影が昔からどんな形に見立てられて
きたかをイラストを使いながら説明したり、
ジュリアン君はジョルジュ・メリエスの映画
「月世界旅行」の映像を投影したり、と
日仏競演の解説が続く。
吉良君は日本のコンサートでもなかなかやらない
「水の踊り」からギターソロの部分を、名古屋のスタッフ
が撮影した詩情あふれる月面散歩の映像にあわせて演奏。
やがてプログラムも終演に向い、明るくなって行く
星空を見ながら「光の庭で」で朝を迎えた。

満天の星を見ながら気持ちよく歌えた。
私達の音はみんなのこころに響いただろうか。

終演後、懐かしい人たちに会う。
7年ぶりに会うパリ在住の日本人ミュージシャン、
去年某劇団の仕事で来日していたフランス人演出家の方、
二年前に来日中に友人とウチに遊びにきた青年、などなど。
気がつけば、パリにもこんなにたくさんの友人が出来ていた。
そして知らない方からも「よかったですよ」
「日本の歌を久しぶりにききました」などと
たくさんお声をかけていただいた。

本番の最後のご挨拶で「このプラネに初めて来た、
というかた、どのくらいいますか?」と挙手を
お願いしたところ、かなりの方が手を挙げていらしたが、
星の世界を入り口として音楽に、
そして音楽への興味を入り口に星の世界へと
関心を持ってくれる方が少しでも増えたとしたら、
こんなに嬉しいことはない。
プラネタリウムの企画は大成功のうちに終わった、
と言えるだろう。

機材を撤収して近くのカフェで軽く打ち上げ。

写真は毛利さん撮影のリハ中のショット。