Paris日記〜その82006/08/23

7月31日

今日の予定はルーヴル美術館に行く!
そして夜8時15分にミッシェルと待ち合わせて
あしたのジヴェルニー行きの切符を買う。

ということだけ決まっていて、たっぷり眠るはずが
またも睡眠2時間で起きてしまう。
変だ。こんなに疲れてるのに。
睡眠薬を半分ガリッと嚼んで2時間弱寝る。
起きたら洗濯して、ルーヴルに行く支度をして
またまた「PAUL」で朝ご飯。
まだ睡眠薬が残っているせいか
ショコラ・ショが甘すぎて
血糖値が急激に上がったせいか貧血が起きた。
今日は寝てなきゃダメかしら、とさえ思ったけど
エスプレッソを頼んでどうにか持ちこたえる。
おかげで思いのほかゆっくりしてしまった。

ぶらぶらと途中パレ・ロワイヤルの
子午線のメダル(ダヴィンチ・コードで出てきたので)
など見たりしつつルーヴルに10時半ごろに到着。

ルーヴルは地下のショップ等へは行った事があるものの
訪仏7回目にしてなんとはじめての入館。
最低見るのに1週間はかかる、とかいうでしょ。
それで敬遠していたのだ。
でも見たいものだけ見ればよろしいのだ。
ルーヴルと言ったらミロのヴィーナス、
あとはダヴィンチの洞窟のマリアと
せっかくだからモナリザ。
これは押さえておこう。あとはまたの機会に
ゆっくり見ればいいんだもん。
ガイドブックのお勧めコースに素直に従うことにする。
韓国人のツアー客が多い。
日本人のツアーには会わなかった。
いたら後をついていこうと思ったのに。
韓国人と日本人、決定的に違うのは
女性は髪飾りのセンス。
中国人はクツ。
結構これでわかるんだ。

メジャーどころではまずニケが登場。
力ある美しい彫刻。
そして今仮住まいのミロのヴィーナス。
・ ・やはり美しい。
でも足がごつくね?腕に穴があるんだ・・。
いろんな角度から鑑賞。

ダヴィンチは作品に対して
ものすごく完璧なものを求めていたのでしょうね。
聖ヨハネのなんと美しい。精緻な。
葉っぱの一つ一つまですげー。
至近距離で鑑賞できる嬉しさ。
筆の跡に今もダヴィンチがいる。
気迫とタマシイが永い時を経ても
伝わってきて、絵画の力の偉大さを
改めて思い知って唸った。独り言炸裂。

モナリザは別格でガラスケース越しの対面。
小さい絵なんだね。
あまりにも見すぎてきたけど
ホンモノはトーンが暗いと思った。
細部がわかるように印刷のものは
明度を上げてるのかも。
って、ミレーを見た時にも思ったな。

そして出てくる出てくる名画の数々。
名画マヒ状態。
ナポレオン、ジャンヌ・ダルク、
そしてキリストキリストキリスト。
マリアマリアマリア。天使天使天使。
死体死体死体。
政治、教会。権力。畏怖。
タナトスの中のエロス。
エロの中の死。

いちばん驚いたのは作品を収容するハコそのものが
また美術品、であること。
天井絵や壁の過剰なまでの美しさ。

かなり歩いてもまだコーフン性元気症状だったので
フェルメールをゴールにして見進んでいく。
「レースを編む女」ってこんなにちっちゃい絵だったんだ。
権力が書かせたであろうでっかい絵ばかり観てきた目に
それは小さいけれどぴっかりとココロ休まる作品だった。

ふー。ガイドブックのお勧めは網羅しきった感じ。
カフェで一休みするかなあとメニューを見ていたら
「コーコサン、今何してるの?」
いいタイミングでKから電話。

Paris日記〜その92006/08/23

Kもまだゴハン食べてない、というので
ランチしよう、ということになって

先日の駅で待ち合わせることに。
ルーヴル・リヴォリから出発。

駅についてファーマシーに入る。
2時半過ぎだったかな。
朝は曇ってたのに陽が射してきたので
日焼け止めを買っていたらK到着。
Kおすすめのベトナム料理屋は閉まっていて
結局先日食べたお店のはす向かいの
「PAUSE CAFÉ」へ。
ここはアート系のイベントをやったりして
ちょっとオシャレ系のカフェらしい。
今日のランチ、私は鴨、Kはサーモンをオーダー。
これがああああ。鴨のローストなんだけどね
複雑だけどちょっと照り焼きを思わせるソースで
無花果との絶妙なるコンビネーション。
ワインが進むじゃあないの。
サーモンもポロネギのソテーとまたマッチして
美味しい。
お店のヒトがKに挨拶してきた。
「あのひとの奥さんを知ってるんだよ」
Kは顔が広いのう。
彼は仕事が終わってワレワレのテーブルに来た。
何かおごってくれる、というのでワインを
ご馳走になる。
彼はなんとここのシェフだったのだった。
こんなに美味しいものを美しく作れる上に
CDを5枚も出してるミュージシャンでもあるそうだ。
そのうえ奥さんは岩見沢出身だって!
「鴨にも日本の味を取り入れてるよ。
なんだかわかる?」
「しょうゆ!!」と私。
ピンポーン!!やっぱりね。

いろいろと話しているうちに
ZABADAKでパリでライヴをやるとしたら
いろいろと力になってくださるような展開に。
彼は今日10杯目という!ビールを飲み干し!
(飲んでもあんなに美味しいもの作れるんだ)
すっかり長居してしまったカフェから
ライヴハウスなど見ながらバスチーユまで
付き添ってくれた。

いい感じでまたパリライヴが出来るかもしれないぞ。

その後fnacでたくさんCDを買う。
カードが使えなくてKに代わりに払ってもらう。
キビシい、Fnac。
暗証番号を入力するタイプのカードも
持ってたのに、パスポートがないと
カード使えないんだって。
よっぽどガメるヒトが多いんだろう。
みなさま、fnacでお買い物の際はパスポート持参で。

Kと別れてホテルに荷物を置いて
徒歩12、3分、マドレーヌ教会近くで
バイト帰りのミッシェルに会い
明日のジヴェルニー行きの切符を買いに
サン・ラザール駅へ。

切符。自力で買えないことはないと思うんですよ。
何しろ今回2日目、敏さんの家に行く時に
メトロの窓口が閉まっていて切符が買えず
英語を話してくれそうな通行人に訊いて
教えられたほかの窓口にいったものの
そこも閉まっていて、どーしたかというと
アフリカ系の気の良さそうなマダムに
「チケットが買えなくて困ってるの。
もしカルネを持っていたら売ってくれませんか」
と図々しくも頼んだ。
1. 5ユーロでおつりはいいです、と言ったのに
そのマダムは律儀に払ってくれた。
っっっていうくらい目的に到達するまでは
なんとかするタイプなのだった。

でも買ってもらえたらすごく楽。すごく安心。
ミッシェルはちゃあんと往復の切符を買ってくれて
時刻表ももらってくれて
そしてホームの下見まで一緒にしてくれた。
薫ちゃんは30 番線まであってわかるかどうか心配、
と言っていたけど始発駅なので迷う事はなさそうだ。
薫ちゃんは私はタクシーでしか移動出来ないと
見くびっているのだ。ふふふ。

その後敏さんと薫ちゃんと合流して
彼らのおなじみの韓国料理店で食事。
前は蟹のしょうゆ漬け食べてスゴく美味しかったんだけど。
蟹アレルギーになっちゃったんで食べられない。
で、ユッケジャンスープを食べた。コラーゲンたっぷり。

よく歩いた一日が終わり、明日に備えて寝る事にする。
何しろ8時16分発の電車の切符を買ったんだもの。

イノシシのワキの下。2006/08/23

アンデュイエットを嬉々として食べる私を
ご覧ください。

photo by k

子午線のメダルだっ!!2006/08/23

「ダヴィンチ・コード」を読んだ方
これが子午線のメダルです。
パレ・ロワイヤルの入り口のもの。
なぜかいつも近くにホームレスがお休みになっていて
ちょっと撮るのが怖かったっす。