角野さんのこと2010/10/18

角野恵津子さんが入院されたと知ったのは
9月の末だった。
Zabadakのマネージャーの利佳ちゃんが
電話で話した時はもう病室で、
吉良くんと3人で来週お見舞いに行こうね、
と話していた矢先の10月初め
あっけなく逝ってしまわれた。

角野恵津子さんは音楽ライターで
zabadakを、吉良知彦を、
いつも応援してくれていた。
代官山の「晴れたら空に豆まいて」の
ブッキングマネージャーでもあり
お世話になっていた。

個人的にも何度もお電話いただき、
「小峰さんは作家だけじゃなくて
ソロ・ヴォーカリストとしてもっともっと活動すべきよ。
わたしはもっと小峰さんの歌をみんなに聴いて欲しいの」
と、叱咤激励してくれて
イベント企画のお誘いも何度何度ももいただいていたのに
タイミングが合わなく断ってばっかりだった。
いや、ホントはそんなことないんだ、
そんなのただの言い訳で、
そんなことも角野さんはお見通しで
歯がゆく思っていたことだろう。

代わりに、と言ってはなんだけど
ザバカラクジラや今年8月の大くじらなどの企画を
持って行った。
特に大くじらはとても喜んでいただけたみたいで
サウンドチェックの時も
会場でじっーーとこちらを見ていらした。
ライヴが終わってから
「(晴れ豆の)若いスタッフたちにも大好評で
鼻が高かったわ」と言っていただいて、嬉しかった。
でもそれっきりになってしまった。

先日代官山「晴れたら空に豆まいて」で
お別れの会があった。
懐かしい人にたくさん出会った。
音楽がつくる人の輪の
その真中に
今も角野さんがいるんだ。

今レコーディングしているzabadakの新しいアルバムを
真っ先に聞いて欲しい人のひとりだった。
きっと、見えないけどそばで聴いててくれる、
と信じている。