生まれては別れにむかうわたしたちのために2006/05/17

塩谷安弘さん、というカメラマンと出会ったのは
4、5年前だろうか。
A- nの公演のチラシの写真を、彼の自宅のスタジオ
で撮影した。
私はスタイリストとしてお邪魔していた。
シャイな方で、はじめ会った時はあまり話さなかった。
私のことも、まさかミュージシャンとは思わなかったかも。
その後、A-nの公演に私が出た時に写真を撮ってくださり、
その打ち上げの時に、
彼がこれまで撮った写真を見せてくださった。
アジアやアフリカの子供の写真。
まっすぐに微笑む瞳。
スモーキーマウンテンのゴミの中で、濁った水の中で、
真っ青な空を背負って・・誰もが笑っている。
素晴らしい写真が撮れたのは塩谷さんの
キャラクターだろう。
カメラのむこうの顔は、とびきりの飾らない素顔を
さらけだしている。
どれも素晴らしい作品。

会ってしまった、と思った。
この子供たちに。
遠く離れたここで。

たくさんの命と一緒に
私たちは旅している。

すぐに歌詩が浮かんできた。


子供を生んだ時から感じていたことがあった。
子供を初めて抱いたとき
「なんてこっそりと重いのだ」
と思った。
儚い重さだった。
死と生のぎりぎりの存在感。

そして、当たり前のことだけれど
「この子の生まれたところは見られたけど
死ぬところは見られないんだ」
ということを「体感」した。
そうか、人間が生まれて死ぬことって
こういうことだったのか。

これから始まる旅を思った。


というわけで
「生まれては別れにむかうわたしたちのために」
という長いタイトルの歌詩ができた。

この歌詩を生み出す原動力となった塩谷さんの写真を、
いつかみんなにも見て欲しいと思っていたのだが、
それがやっと叶う。
次のチッタのライヴで、大画面で!

ぜひ、音楽と一緒にご覧いただきたい。
詳細は
http://koko.asablo.jp/blog/2006/05/17/368510

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